沖縄本島の南部、南城市知念にあるのが「テダ御川」。ここは通常のビーチとは異なり、美しい海岸が広がっています。歴史的な背景も豊富で、琉球王朝時代には国王たちがこの海岸で泉から湧き出る清水を求め、航海の安全を祈ったと伝えられています。泉水は現在では干上がってしまっていますが、整備事業によって海岸に新しいアクセス道路が整備され、訪れる人々に歩きやすさを提供しています。
この場所から丘の上にはかつての街道が残り、知念崎の灯台がそびえています。灯台からの景色は見応えがあり、特に中城湾の美しさは印象的です。灯台を過ぎ、坂道を下っていくと海岸にたどり着きます。琉球国王が参拝に訪れたとされるこの海岸は、神聖な雰囲気に包まれており、訪れる人々に特別な感覚を抱かせます。この地は首里城の東側を巡る「東御廻い(あがりうまーい)」の拝所としても知られ、ビーチでの楽しみよりも、その神聖な風景を心ゆくまで堪能していただきたい場所です。
知念地区の海岸に佇むテダ御川は、言葉通り「太陽の泉」を意味し、かつて琉球国王たちが久高島への航海の安全を祈るため、この場所で湧き出る清水を求めた歴史的な地です。昭和57年には知念村の史跡として指定され、現在は南城市の指定史跡となっています。